いつまでも歯を残すために
当院は「予防」に力を入れています
悪くなってから治すのではなく、
悪くなる前に予防することが大切です。
- 歯科衛生士による「PMTC」
- バイオフィルムを落とす「エアフロー」
- 安心の「衛生士担当制」
コラム日本歯周病学会「認定歯科衛生士」が在籍
当院には、「日本歯周病学会認定歯科衛生士」が在籍しています。
この資格は、予防・歯周病治療の分野で確かな実績と知識、技術を持つ歯科衛生士にのみ与えられる、非常に権威ある認定資格です。実際、全国に13万人以上いる歯科衛生士のうち、この資格を持っているのはわずか約1,000名程度(全体の1%未満)。その希少性と専門性の高さから、まさに「予防のスペシャリスト」といえる存在です。
取得条件
認定歯科衛生士になるには、以下のような厳格な条件をすべて満たす必要があります。
✅日本歯周病学会に5年以上在籍
✅歯周病治療に関する臨床経験が5年以上
✅歯周病学会が定める学術講習会や研修を複数受講・修了
✅学会において、症例報告を提出し、審査を通過
✅口頭試問や面接による最終審査に合格
このように、経験・知識・実績のすべてを備えていなければ取得できない、非常にハードルの高い資格です。
更新条件(5年毎)
認定歯科衛生士の資格は、5年ごとに更新審査があり、以下のような継続的な努力も求められます。
✅学会や研修会への定期的な参加
✅最新の医療知識・技術のアップデート
✅歯周病に関する診療実績の提出
つまり、認定を維持するには、常に学び、進化し続ける姿勢が必要なのです。当院の歯科衛生士も、この認定を通じて日々研鑽を積み、最新かつ最善の歯周病・予防ケアを患者さまに提供できるよう努めています。
「年をとると歯が抜けてしまう」というのは本当?
「歳をとったら、歯が抜けるのは当たり前」。そんな考え方が一般的ですが、これは大きな誤解です。
日本人が80歳になったとき、何本の歯が残っているかご存知でしょうか?
平成初期には、歯が10本も残っていないことも珍しくありませんでした。しかし、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という「8020運動」の効果もあったのか、令和4年の調査によると、その数はようやく16本以上に増えました(厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査」)。しかし、支障なく食事をするためには20本の歯が必要とされており、未だ目標には届いていません。
海外だと状況はまったく違います。
スウェーデンをはじめとする歯科先進国では、2013年の時点で、80歳以上の人々の平均的な歯の本数は21.1本だというデータが示されています(出典:swedish dental journal vol.39 2015)。
この違いは一体どこから生まれるのでしょうか。その要因は、定期的なメンテナンスにあると言われています。
日本臨床歯周病学会の報告によれば、スウェーデンでは国民の80%以上が歯科医院で定期的なメンテナンスを受けているのに対し、日本ではその割合が10%未満であるとされているのです。
日本では、「歯医者=歯が痛くなったときに行く場所」というイメージが広まっていますが、海外では「歯医者=虫歯や歯周病を予防するために定期的に受診する場所」という考え方が一般的です。
つまり、歯が抜けるのは年をとったせいではなく、定期的なケアを怠ったことによる結果なのです。
何事も遅すぎるということはありません。虫歯や歯周病を予防するために、定期的に歯科医院でメンテナンスすることを習慣化しましょう。
歯を失う「負のスパイラル」
「虫歯になったら、その時に治療すればいい」そう考えていらっしゃる方に知って欲しいことがあります。
それは歯をすべて失い総入れ歯になる方の多くは、「虫歯 → 治療 → 再発 → 抜歯」という流れを繰り返してこられた方です。初めは小さな虫歯だったものが、やがて神経の治療や被せ物へと進み、最後には歯を失ってしまう……。この連鎖を断ち切るためには、「悪くなったら治す」から、「悪くなる前に防ぐ」への発想の転換が必要です。
私たちは、あなたの歯を一生守るお手伝いをしたいと思っています。
そのために、定期的なメンテナンスを通じて、虫歯や歯周病の“芽”を早期に見つけ、育てないようにすることがとても大切です。ずっと食事や会話を楽しむために——どうか、「予防という選択」をはじめてみてください。
当院が実施する「予防プログラム」をご紹介
さまざまな検査でお口の状態を確認します
当院の予防歯科プログラムについて、詳しくご紹介します。
はじめに検査を行い、お口の状態を確認し、患者さんひとりひとりに適したお口のメンテンナンスを行います。
歯周ポケット検査
歯周病の進行度を判断するために、歯周ポケットの深さを測定します。通常、歯周ポケットの深さが1~3mmであれば、歯ぐきは健康であるといえます。しかし、4mmを超えると、歯周病の可能性が高まります。
遺伝子検査
歯周病の原因菌を特定する検査です。
前述した通り、最近の種類が変われば効果的な治療法や薬品も変わってきます。遺伝子検査で細菌の種類を特定することにより、効果的な治療プランを作成できます。
みがき残しを調べる「PCR」
歯垢だけを着色する薬液を使って、歯の表面に残っている歯垢を調べます。これにより、毎日の歯みがきでどれだけ歯垢を落とせているかがわかります。必要に応じて、歯ブラシ指導なども行います。
さまざまな予防歯科メニュー
歯科衛生士による「PMTC」
毎日の歯磨きは虫歯や歯周病を予防する上で重要ですが、歯と歯の間や歯周ポケットの奥深くに溜まる汚れは、歯磨きだけでは十分に除去できません。こうした汚れを徹底的に取り除くためには、専門的な歯科クリーニングが必要です。
当院では、訓練を受けた歯科衛生士による「PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」を提供しています。これは、専門的な器具を使用した口内のクリーニング技術です。
PMTCでは、スケーラーと呼ばれる器具を使って、頑固な歯石を丁寧に取り除いていきます。当院では、3種類のスケーラーを組み合わせて使用しています。
【エアースケーラー】
主に歯周ポケットの外の歯石を取るのに使います。歯石を落とす力は超音波スケーラーに及びませんが、歯を傷つけずに処置できます。
高濃度フッ素
仕上げに「高濃度フッ素」を塗布します。フッ素には歯の再石灰化を促進する性質があるので、虫歯予防に役立ちます。フッ素が配合された歯磨き粉も市販されていますが、高濃度フッ素は歯科医院でしか扱えません。ぜひご利用いただけたらと思います。
コラム「本来の歯の白さを蘇らせる」クリーニング!
歯のメンテナンスというと、「虫歯や歯周病を防ぐために、定期的に歯医者でクリーニングを受けること」と思われている方が多いかもしれません。それはもちろん正解ですし、とても大切なことです。でも実は、それだけではありません。
定期的なクリーニングには、「本来の自然な歯の白さに近づける」という効果もあるんです。
日々の食事や飲み物、喫煙などによって少しずつ蓄積していく着色汚れは、通常の歯みがきでは落としきれません。そこで、3〜6ヶ月に一度のクリーニングを習慣にすることで、お口の健康を保ちながら、歯の明るさや美しさもキープすることができます。まさに、健康と美しさ、両方を手に入れられる“一石二鳥”のケアなんです。
当院では、歯をもっと白くしたい方のために、
・審美セラミック治療
・ホワイトニング
といった選択肢もご用意しています。これらは「自然な白さ」以上に、さらに白く美しい歯を目指したい方におすすめの治療法です。
一方で、「自然な白さで十分」「健康を大切にしたい」という方には、定期的なクリーニングがぴったりです。
患者さんのお口を守る「歯科衛生士担当制」
歯科の予防やメンテナンスを担当するプロフェッショナル、それが歯科衛生士です。当院では、患者さん一人ひとりに専任の歯科衛生士がつく「担当制」を導入しています。
お口の状態は日々変化します。いつも同じ衛生士が継続してケアを担当することで、小さな変化にもいち早く気づくことができ、早めの対処が可能になります。
「前回より歯ぐきが少し腫れているかも」
「この部分、磨き残しが続いているかな」
このような微妙な変化を見逃さず、あなたに合った最適なケア方法や生活習慣のアドバイスをお伝えします。毎回違う担当者だと、説明や対応にムラが出てしまうこともありますが、担当制ならあなたのお口のパートナーとして、長期的にサポートできることが何よりの強みです。
「何でも相談しやすい」「安心して任せられる」。そんな関係を築きながら、私たちはあなたの健康なお口を一緒に守っていきます。
初診治療相談へのご案内
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。