インプラントのセカンドオピニオン。どんな時に利用するの?

松川 眞敏
松川 眞敏
この記事の監修者
医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
https://e-implant-tokyo.com/smile-implant/

インプラントは外科手術ですから、患者一人ひとりの骨の状態に合わせて最適な施術を見極める経験と技術がなければなりません。

 

これからインプラント手術に臨むみなさんが、もしも「家から近くて通いやすい」「昔から歯の治療でお世話になっている」という理由で歯科医院を選んでいるなら、一度「セカンドオピニオン」で他の歯科医師から意見を聞いてみることをおすすめします。

 

現在提案されているインプラント手術のプラン内容や料金について、何らかのアドバイスをもらえるかもしれません。

 

歯科医師にとってインプラント手術は、これからも数を積み重ねていく「実績」ですが、患者にとっては一生に一度の経験です。

 

後悔しないためにも、手術の話を進める前に、ぜひセカンドオピニオンを活用してみましょう。

目次

(1)インプラントのセカンドオピニオンはこんな時に活用しよう

①インプラントが外科手術だと知って怖くなった。本当に大丈夫なの?

②インプラントの相場がわからず、提案された料金が妥当なのか不安

持病を患っているが「手術に支障はない」と言われた

④インプラントのメリットしか説明してくれない

(2)インプラントでセカンドオピニオンを活用するメリット

他の医師から第三者の立場で意見を伺うことのできるセカンドオピニオン。果たしてインプラントで行うべきなのでしょうか?

 

「少し大げさでは?」と思う方もいるかもしれませんが、いくつものメリットがあります。

(2-1)インプラント手術に関して客観的な意見を聞ける

インプラント手術を行う前にセカンドオピニオンを活用すれば、以下の点について他の医師から意見を伺うことができます。

 

・手術プランに関して自分の納得がいかない/理解できない部分の補足説明

・提案された手術プランや費用の妥当性

・自分の骨の状態や持病に関する相談

 

セカンドオピニオンの最大の利点は、「そのケースならば、自分の歯科医院ではこのような対応をする」という客観的で冷静な意見を聞けることです。

(2-2)他の医師だからこそ聞けることもある

「昔からお世話になっている先生だから、気を遣ってしまって、本当に聞きたいことをなかなか言えない……」

「人柄のいい先生だから任せて大丈夫なんだと信じたいが、やはりどこかで不安や疑問が残る」

 

このようなときに役立つのが、セカンドオピニオンです。自分のインプラント手術を担当する医師を前にして、聞きたいことをズバリと聞くのは、なかなか難しいですよね。

 

いつもお世話になっている先生が虫歯治療が得意だからといって、インプラント手術の腕がいいとは限りませんから、やはり他の歯科医院の先生から助言をもらうのがベターです。

(2-3)手術が失敗するリスクを回避できる

「埋め込んだインプラントがうまく固定されない」「術後の腫れやしびれが取れない」など……インプラントは立派な外科手術ですから、失敗のリスクは常につきまといます。

 

そのリスクの発生確率を少しでも下げるためにも、セカンドオピニオンで診断ミスがないかどうかをチェックしてもらいましょう。

(2-4)第三者の意見を聞いて不安や疑問を解消できる

歯科医院によって得意とするインプラント手術やアプローチは異なりますし、場合によってはファーストオピニオンとほぼ同じ意見を聞くことになるかもしれませんが、手術に臨む前に抱いていたさまざまな不安を解消して納得を得られるはずです。

 

「インプラント専門」を謳っているからといって、患者に対して誠実に対応してくれる保証はありません。本来なら必要のない歯を抜歯して、そこにもインプラントを埋め込んで料金を上乗せしようとする悪徳歯科医院も存在します。

 

だからこそ、セカンドオピニオンが必要なのです。

(3)セカンドオピニオンを行う際の心構え

「いざセカンドオピニオンに行ってみたはいいもの、なんだかしっくりくる回答が返ってこなかった」「相手の対応が淡々としており、むしろインプラント手術への不安が募った」

 

こうしたことが起こってしまうのは、セカンドオピニオンでどのような意見やアドバイスを引き出したいのか想定できていないためです。

 

セカンドオピニオンを有意義なものとするために、自分が具体的にどのようなところに疑問を持ち、不安を抱いているのかについて伝える必要があります。

 

インプラントのリスク、手術の成功率、インプラント後に起こりうる口腔トラブルなど……かかりつけの専門医がハッキリと答えにくいような内容を遠慮せず、たくさん質問をぶつけましょう。

 

まずはきっちりと相談内容を決めておくことをおすすめします。相手はインプラントのプロですから、疑問点が明確になっていればいるほど、的確に答えてくれることでしょう。

 

(4)まとめ

インプラントは、歯科医院の経験や実績がものをいう外科手術。

 

虫歯や歯周病治療の評判がよくても、インプラントの腕前があまりよくないことも十分に考えられます。

 

多くの方は「主治医の先生がとてもいい人そうだから」「昔からお世話になっているし、大丈夫だろう」「家から近くて通いやすい」といった理由でインプラント手術を依頼しています。

 

しかし、そこで一旦踏みとどまる勇気を持ってください。

 

主治医に提案されたインプラントの内容は、本当にあなたの骨の状態に合ったプランでしょうか?相場に比べて費用は妥当でしょうか?

 

こうしたことを第三者の冷静な目で判断してくれるのが、セカンドオピニオンのメリットです。自分の歯と体の健康を守るためにも、インプラントを行う際はぜひセカンドオピニオンを活用してください。

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