
- この記事の監修者
- 医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
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歯を失った場合に、自然な見た目と優れた機能を回復できる、優れた治療法であるインプラント。
最近ではインプラント治療を選ぶ人も増えてきましたが、そのインプラント治療において「インプラントの歯(人工歯)の色は選べるのか?」という点が気になるという人もいるのではないでしょうか。
インプラント治療したところだけ白くきれいな歯になったのはいいものの、違和感があったり、却って目立ってしまったりするのは避けたいという方もいるでしょう。
そこで今回は、インプラント治療の際に、歯の色は選べるのかにどうかについて詳しく説明していきます。
また、歯の色をキープするための注意点についても掘り下げてみましょう。
目次
- 1.インプラントの歯の色は選べる?
- 1-1.シェードガイドで見本を見る
- 1-2.自然な色味を選択
- 2.インプラントの歯を決める際の注意点
- 2-1.自然光のもとでチェックをする
- 2-2.歯科技工士の技術もチェック
- 2-3.ホワイトニングをする予定であれば、先に行う
- 2-4.希望はしっかり伝えておく
- 3.インプラントの人工歯は変色する?
- 3-1.着色しづらい材質を選ぶ
- 3-2.定期的なクリーニングを受ける
- 3-3.禁煙を心がける
- 4.インプラントの人工歯の色は選べる!自然な色を選び、満足のいくインプラント生活を
1.インプラントの歯の色は選べる?

インプラントの歯、つまり被せ物である人工歯。
この歯の色が選べるかどうかですが、結論からいうと患者さん自身が選ぶことが可能です。
色だけでなく、形や大きさも選ぶことができます。
もちろん患者さんだけに選ぶのをお任せするという事はなく、周りの歯と違和感がなく、自然な色や形を歯科医師もアドバイスをします。
では、歯の色は実際にどのように選び、決定していくのでしょうか。
1-1.シェードガイドで見本を見る
インプラントの人工歯の色を決めることを、シェードテイキングと呼びます。
シェードテイキングでは、シェードガイドという人工歯の色見本を参考にします。
インプラントだけでなく、他の被せ物の人工歯を製作する時には、このシェードガイドの色見本を見ながら決めることが多いです。
シェードガイドの中でも、よく使われているのが「ビタ・シェード」というものです。
16種類くらいの色味があり、歯の色を数値で表しています。
ベースの色味が違うので、患者さんの肌の色に似合うものを選び、決めることが多いです。
1-2.自然な色味を選択
シェードガイドを見ると、なんとなく綺麗で白い歯を選びたくなる方もいますが、周りの歯と調和する、自然な色味を選ぶことも大切です。
インプラントの人工歯だけ目立ってしまうのを防ぐためです。
白目立ちすると、その歯だけ前に出ているように見えてしまいます。
反対に周りの歯よりも暗い色の場合、奥に引っ込んでいるように見えてしまいます。
このように錯覚で歯並びも悪く見えてしまわないよう、歯科医師が周りの歯の色を元に、自然な色味をアドバイスします。
勝手に決められることはないので、シェードガイドを見て惹かれる色と、自然な色のアドバイスを総合的に見て、色を決めていきます。
不安点や疑問点があれば、医師に相談したり、質問したりしましょう。
2.インプラントの歯を決める際の注意点

先述したような方法で、インプラントの歯の色を決めていきますが、実際に出来あがった人工歯を装着した際に、違和感があったり、不満を感じたりするケースもあります。
そうならないためには、どのような注意をすればいいでしょうか。
2-1.自然光のもとでチェックをする
色を選ぶ時には、診察室の部屋の明るさに左右されることがあります。
同じ色でも、明るい部屋、暗い部屋では見え方が異なるためです。
また、白熱灯のもとでは白く、明るく見えたものでも、自然光のもとで見ると黄色っぽく見えるなど、明かりによって見え方が異なる場合もあります。
できるだけ自然光の入るところでシェードガイドなどを見せてもらい、見え方を確認するといいでしょう。
また、いろんな角度から見て、違和感のない色か、自然な色であるかもチェックしてみましょう。
2-2.歯科技工士の技術もチェック
実際に決められた色で、人工歯を作成するのは、歯科技工士です。
実はインプラントの色もそうですが、形や大きさなどの出来栄えも、歯科技工士の技術によって左右されることがあります。
インプラントは単色ではなく、患者さんが選んだ色を元にグラデーションをかけ、さらに自然な歯の色、雰囲気が出るように作製します。
具体的には歯の上の方には黄色み、赤みを少し強めに出し、下の方には透明感を出すというようなグラデーションです。
この作製作業はとても繊細な作業で、美的センスも要します。
そのため、歯科技工士の腕によって、出来栄えが変わることが多いです。
インプラント治療の場合、インプラントの人工歯に使われることの多い“セラミック”という材質専門の歯科技工士や、インプラント専門の歯科技工士などが在籍もしくは技工士と提携しているクリニックがあります。
そのようなスキルの高い歯科技工士に作製がお願いできれば、満足いく仕上がりになるかもしれません。
2-3.ホワイトニングをする予定であれば、先に行う
残っている天然歯をホワイトニングする予定があれば、インプラント治療の前にホワイトニングをしておきましょう。
人工歯はホワイトニングの薬剤を使っても、色は変わりません。
ホワイトニングする前の天然歯の色に合わせて人工歯を作製すると、人工歯と天然歯の色に違いが出て、人工歯が浮いてしまう可能性があります。
人工歯は作り直すことも可能ですが、1本につき5万から20万円と、安く作れるものではありません。
そのため、ホワイトニングは治療前に行い、色が落ち着いたら、その天然歯の色に合わせた人工歯を作成するようにしましょう。
2-4.希望はしっかり伝えておく
色を決めるときに、歯科医師の提案をそのまま受け入れてしまうのも、違和感につながることがあります。
自分の望む歯の色、見た目などは正確に歯科医師に伝えましょう。
適切なアドバイスをもらうためにも、色以外のことであっても何でも気になることは医師に尋ねるようにしましょう。
1つ1つのコミュニケーションを大切にすることで、結果満足のいく人工歯が出来上がるでしょう。
3.インプラントの人工歯は変色する?

満足のいく色味での人工歯が作製されたとしても、その人工歯の色は一生変わらないというわけではありません。
実は人工歯は、その材質によって、人工歯に色がついてしまう“着色”をしてしまうものもあります。
3-1.着色しづらい材質を選ぶ
着色が起きやすい材質に、ハイブリッドセラミックと呼ばれる材質があります。
ハイブリッドセラミックとは、プラスチックとセラミックを混ぜ合わせてできたものです。
他の材質と比べて低価格であるため、ハイブリッドセラミックを選ぶ人もいますが、プラスチックが入った材質のものは、水分を吸収しやすいため、食べ物などから着色しやすいです。
一方、プラスチックを含まない、オールセラミックやジルコニアという材質は、ほとんど着色せず、食べ物の汚れもつきにくい材質です。
水分を吸収せず、表面に汚れがついても拭えば落ちます。
価格はハイブリッドセラミックと比べると高価ではありますが、今後長く使うことを考えると、良い材質を選ぶといいでしょう。
3-2.定期的なクリーニングを受ける
オールセラミックやジルコニアなどの材質は、汚れにくい材質ではありますが、全く汚れないというわけではありません。
ケアが不十分だと、汚れが取れなくなってしまい、結果として着色してしまうこともあります。
自宅でブラッシングを丁寧に行うことはもちろん、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、選んだ歯の色を長くキープすることができるでしょう。
3-3.禁煙を心がける
タバコのヤニ汚れは、人工歯も変色させます。
できたら禁煙することを検討してみましょう。
禁煙が難しければ、丁寧にブラッシングを行うことと、歯科医院でのクリーニングで色をキープしていきましょう。
4.インプラントの人工歯の色は選べる!自然な色を選び、満足のいくインプラント生活を

インプラントの人工歯の色は、患者さん自身で選ぶことができます。
シェードガイドという見本を参考に、周りの天然歯や自分の肌の色などに合った、自然な色を選びましょう。
もし選ぶのが難しいと感じたら、歯科医師に相談し、どのような色が合っているのかアドバイスをもらうといいでしょう。
周りの天然歯に溶け込むような自然な色の人工歯で、満足のいくインプラント生活が送れるといいですね。









