
- この記事の監修者
- 医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
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インプラント治療は、歯を失った際の治療法として、近年広く知られるようになりました。
そんなインプラント治療ですが、治療には外科的な手術を伴うため、患者さんの健康状態が大切であることをご存じでしょうか。
風邪気味や体調不良の時にインプラント手術を受けても大丈夫かどうか、今回は風邪気味の際のインプラント治療について紹介していきます。
目次
- 1.風邪とインプラント手術の関係
- 1-1.免疫機能の低下
- 1-2.手術中のリスク
- 1-3.全身麻酔や鎮静剤の影響
- 2.医師との相談が重要
- 3.インプラント手術予定日が近づき、風邪の症状がある場合の対処
- 3-1.適切な休息を取る
- 3-2.感染対策を強化する
- 3-3.なかなか治らなかったら医師に連絡する
- 3-4.医師の指示に従う
- 4.風邪以外の体調不良について
- 5.軽度の風邪ならインプラント治療は可能なことも!医師にまず相談を
1.風邪とインプラント手術の関係

風邪は一般的には軽度のウイルス感染症で、鼻水、咳、喉の痛み、発熱などの症状を引き起こします。
風邪自体は命に関わる病気でありませんが、インプラント手術との関係を考えると、注意したい点があります。
1-1.免疫機能の低下
風邪をひいているということは、身体がウイルスと戦っている状態です。
この時、身体に備わっている免疫機能が通常よりも活発に働いている状態のため、低下していることになります。
手術を受けることが、免疫機能へさらなるストレスをかけると、手術後の回復が遅れる可能性があり、感染症のリスクも高まります。
1-2.手術中のリスク
風邪の症状、特に咳やくしゃみは、手術中に問題を引き起こす可能性があります。
手術中に咳をすることで、医師が細かな操作を行うことが難しくなり、手術自体の成功率に影響を及ぼすかもしれません。
また、手術中の呼吸器感染症が悪化するリスクもあります。
1-3.全身麻酔や鎮静剤の影響
インプラント手術では、局所麻酔が行われ、また術後には痛みや腫れを抑える鎮静剤や感染リスクを軽減するための抗生物質が処方されることがあります。
風邪をひいているときにこれらの薬剤を使用することで、副作用のリスクが増す可能性があります。
特に、呼吸器系の問題を抱えている場合、麻酔が呼吸に悪影響を与えることがあります。
2.医師との相談が重要

以上のように、風邪症状がある際にインプラントの手術を受けると、さまざまな影響が考えられる他、医師や衛生士など歯科医院スタッフ、また他の患者さんへの影響も考えられます。
そのため、インプラント手術日が近づき、風邪症状がある場合には、まず担当の歯科医師へ相談することが重要です。
医師に相談すると、患者さん全体的な健康状態を確認した上で、風邪の症状が手術にどのように影響するかについて診断してくれるでしょう。
風邪の症状が軽度であり、特に呼吸器に問題がない場合、手術を延期する必要はないと判断されることもあります。
しかし、症状が重い場合や、発熱がある場合、またはその他の感染症が疑われる場合は、手術を延期することをおすすめされることが多いです。
3.インプラント手術予定日が近づき、風邪の症状がある場合の対処

もし、インプラント手術が予定されている日が近づいたのに、風邪の兆候がある場合、以下のように対処するようにしましょう。
3-1.適切な休息を取る
まずは手術前にしっかりと体調を整えるために、十分な休息を取りましょう。
無理せず、風邪の症状が軽減するように、水分補給や栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
3-2.感染対策を強化する
風邪はウイルス性の病気であるため、手洗いやうがい、マスクの着用など、感染対策を徹底することが重要です。
普段から気を付けている人も多いですが、手術前は特に徹底し、さらに他の感染症にかかってしまうリスクを減らすようにしましょう。
3-3.なかなか治らなかったら医師に連絡する
手術日が近くなってきても風邪の症状が治らず、症状がある場合には、そのことを担当医に伝えましょう。
医師は、症状の程度や治療計画に基づいて、手術を延期するかどうかを判断します。
また風邪薬など、飲んでいる薬があれば、そのことも医師に伝えましょう。
3-4.医師の指示に従う
医師から手術の延期を勧められた場合、その指示に従うことが重要です。
手術が延期された場合は、風邪が完全に治った後に再度スケジュールを立て直します。
4.風邪以外の体調不良について

風邪以外にも、インプラント手術に影響を与える可能性のある体調不良は存在します。
例えば、インフルエンザ、胃腸炎、全身的な感染症、慢性的な疾患の悪化などです。
これらの症状がある場合も、同様に手術を延期するかどうか、医師に相談の上、検討しなければいけません。
特にインフルエンザの場合、高熱や全身の痛み、疲労感が伴うため、手術中および手術後の回復に大きな負担がかかります。
このような場合も、医師と相談し、適切なタイミングで手術を行うことが大切です。
5.軽度の風邪ならインプラント治療は可能なことも!医師にまず相談を

風邪気味である場合、インプラント手術が可能かどうかは、症状の程度や患者さんの全体的な健康状態によって異なります。
軽度の風邪であれば、手術が予定通り行われることもありますが、重度の症状がある場合や、患者さんが免疫力の低下している状態であれば、手術を延期することが推奨されることが多いです。
そのため、手術前は患者さん自身が体調によく気を配り、何か気になる症状等あれば医師に相談することが大切です。
風邪気味であると感じた場合は、遠慮せずに医師に相談し、最善の対応を一緒に考えましょう。
健康な状態で手術を受けることが、手術の成功とその後の回復を確実にするための最良の方法と言えます。









