【インプラント後の食事】いつから噛める?食事で気を付けることは?

松川 眞敏
松川 眞敏
この記事の監修者
医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
https://e-implant-tokyo.com/smile-implant/

これからインプラント手術をする方は、「手術後の食事はどうすればいいの?」「近日中に会食があるのだけれど、問題はないのだろうか」といった疑問や不安を抱いているのではないでしょうか。

 

自分の歯のような感覚で食事を楽しめるようになるには、インプラントの仮歯・本歯の装着期間を考慮しても、2~4か月ほどかかります。

 

しかし基本的には、手術直後でも普通に食事を行うことはできます。「インプラント手術後だから〇〇はNG」という食べ物は特にありません。

 

とはいえ、インプラント手術後は、できるだけ安静にしておいたほうがいいことは確かです。そこで今回は、術後のトラブルを少しでも回避できるよう、食事で気を付けるべき点などを取り上げてご紹介します。

目次

(1)インプラント手術前後の食事について

まずはインプラントの手術前と手術後それぞれにおいて、気を付けるべき食事内容を解説します。最大のポイントは「出血」。手術中に不要な出血を抑えるためには、刺激物をできるだけ避けておくことをおすすめします。

(1-1)インプラント手術前の食事は刺激物を控える

手術前は、不用意にアルコールや香辛料を摂取するのを控えましょう。どちらも血行を促進させてしまうものが多いため、手術中は出血が激しくなってしまう恐れがあります。

(1-2)インプラント手術後になるべく控えたほうがいい飲食物

手術後は、麻酔が切れたのを確認できたら、いつものように食事をとることができるようになります。

 

ただし、個人差はありますが、インプラント手術から2~3日は、できるだけアルコールや香辛料の食べ物を避けたほうが、術後のトラブルを避けることができます。

 

また、傷口に刺激になってしまうような、熱い食べ物(スープも含め)も控えたほうがよいかもしれません。

(1-3)術後におすすめできる食事は?

インプラント手術から2~3日の間は、やわらかく・ぬるい熱さの食べ物や飲み物がおすすめです。

 

・うどん

・そば

・おかゆ

・スープ

・ゼリー飲料

・ヨーグルト

(2)食事以外でインプラント手術後に気を付けるべきこと

おそらくこの記事を読んでいる多くの方が、手術後の傷口のためにどうすればいいのか、食事以外の観点でも気になっているかと思います。

 

以下では、ぜひ知っておきたいインプラント手術後に気を付けるべき点をいくつかご紹介します。

(2-1)インプラント手術後の歯磨きは刺激を抑える

インプラント手術では、主に【接合→仮歯→本歯】の行程を経て完了しますが、インプラント埋入直後の、傷口がまだ塞がっていない時期や、仮歯を入れた後は、ブラッシングには十分に注意をする必要があります。

 

インプラント用の毛先がやわらかいブラシを使ったり、非フッ素タイプの歯磨き粉を使ったりすることをおすすめします。

(2-2)歯ぎしりや歯を噛みしめる行為を抑制する

インプラントの仮歯を装着している期間中は、不用意にインプラント部分に力が加わらないように注意しましょう。

 

たとえば睡眠中の歯ぎしりは、私たちが想像している以上の力で歯に負担がかかってしまいます。

 

インプラントの定着を妨げたり、所定の位置からズレてしまったりするトラブルに見舞われる可能性もありますので、歯ぎしり癖のある方は、事前に医師に相談し、専用マウスピースを提供してもらうようにしてください。

 

また同様に、普段から歯を食いしばる仕事やスポーツを行う方も要注意です。このケースでも、インプラント埋入後はマウスピースを装着し、手術箇所に負荷をかけないようにケアしましょう。

(2-3)激しい運動を避ける

個人差はありますが、インプラント手術後にしばしば出血が起こる場合があります。激しい運動を行うと血行が促進されてしまい、腫れや出血を伴うことも……。

 

少なくとも、インプラントが骨と接合するまでは、運動は避けて安静にしておくようにしましょう。スポーツがしたい場合は、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。

(2-4)術後当時の入浴は控える

インプラントを埋入した直後は、入浴(特に湯船に浸かること)は避けてください。入浴もまた、術後の出血リスクを高める行為です。

 

どうしても体を洗いたい場合は、短い時間でシャワーを済ませたり、タオルなどで拭いたりするなどして対応しましょう。

(2-5)禁煙する

タバコは、インプラント手術後の様々なトラブルを引き起こすリスクを高めるものです。

 

タバコに含まれるニコチンやタールなどの有害物質が、インプラント手術部分の治癒を遅らせるばかりでなく、周辺組織の免疫を弱め、出血などを引き起こしてしまうといわれています。

 

さらに最悪なのは、インプラントと骨の接合を妨げてしまうというリスクです。総合的にみて、インプラントにおいてタバコは百害あって一利なしですので、くれぐれも喫煙をしないように気を付けてください。

(3)万が一インプラント手術後にトラブルが起こったらどうする?

たいていは、インプラント手術後の痛みや腫れは、安静にしていれば数日でおさまります。しかし、切開の範囲が大きかったり、細菌感染が起こったりしている場合は、痛みや腫れが想定よりも長引いてしまうこともあります。

 

抗生物質が処方されている場合は、まずはそれを服用してください。それでも痛みや腫れが引かない、あるいはその他の何らかの異常がみられた場合は(インプラントがグラつくなど)、ただちにかかりつけの歯科医師に相談しましょう。

(4)処方された薬はちゃんと服用しよう

みなさんは、医師から処方された風邪薬を、ちゃんと守っていますか?「体の調子が良くなったから、もう薬は飲まなくても大丈夫」と勝手に決めつけて服用を止めてしまう性格の方は、要注意です。

 

たとえ刺激物を避けて食事に気を遣っていたとしても、医師に推奨されたケアを守らない場合は、本来起こり得なったトラブルに見舞われることもあります。

 

インプラント手術後も、医師から薬が処方されることになるのですが、これをしっかり守らないと、傷口が細菌感染してしまう恐れがあります。最悪の場合、インプラントを除去して治療しなければならなくなるため、処方された薬は、最後まできっちり飲み切るようにしましょう。

(5)まとめ

インプラント手術前の食事アルコールや香辛料などの刺激物を控える

インプラント手術後の食事

やわらかく・ぬるい熱さの食べ物や飲み物がおすすめ
食事以外で気を付けること・歯磨きは刺激を抑える

・歯ぎしりや歯を噛みしめる行為を抑制する

・激しい運動を避ける

・術後当時の入浴は控える

・禁煙する

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