オールオン4(Allon4)の治療費はどれくらい?

松川 眞敏
松川 眞敏
この記事の監修者
医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
https://e-implant-tokyo.com/smile-implant/

・入れ歯が痛い、合わない

・入れ歯の見た目が悪い

・抜歯が必要だけど、入れ歯はしたくない

 

といったことで、悩んでいませんか?

 

そういった悩みを解決してくれるのが、オールオン4という治療法になります。

オールオン4は、インプラント治療のひとつです。

 

インプラントは自費診療なので、治療費が気になる方も多いと思います。

そこでこの記事では、オールオン4の治療費について解説していきます。

 

オールオン4の治療費は、歯医者によって違ってきます。

適正な価格で治療を受けるためにも、この記事を読んで知識の準備をしておきましょう。

目次

1オールオン4の治療費の相場は?

オールオン4の治療費は全顎自己負担になります。

1−1:オールオン4の治療費に差がある理由

オールオン4の治療費が片あごだけで150万円のところもあれば、400万円以上かかるという高額な歯医者もあります。

 

歯医者によってこんなにも費用に差がでるのは、次の2つことが関係しているからです。

 

・オールオン4は専門的な知識や技術が必要

・最終的な被せ物の材質

 

・オールオン4は専門的な知識や技術が必要

 

オールオン4は、通常のインプラントとは違い、少ない本数のインプラントで全体の噛むバランスを維持する必要があります。

 

歯科医師には、特別な専門的な知識や高い技術力、医院の設備などが求められます。

 

そのため、経験や実績が豊富な歯科医師の元で処置を受ける場合には、費用が高くなりやすいです。

 

・最終的な被せ物の材質

 

オールオンフォーは、4本のインプラントの上に繋がった被せ物を装着します。

被せ物には、いくつか種類があります。

 

ハイブリッドセラミックは、プラスチックとセラミックを混ぜた材質です。

この材質で最終的な被せ物を作成すれば、費用を抑えることが可能です。

 

しかし、ハイブリッドセラミックは耐久性があまりなく、変色しやすいといったデメリットがあります。

 

セラミックの場合は、美しく自然な見た目に仕上げることができ、噛む力にも十分に耐えられます。

 

ただ、セラミックは費用が高額になりやすいです。

 

このように、最終的な被せ物を作る材質によって、トータルの治療費に差がでます。

2オールオン4の治療費は安い?高い?

オールオン4の費用は、一般的に高いと言われています。

しかし、1本も歯がない人に従来のインプラントの方法で治療をする場合には、オールオン4より費用が必要になることがあります。

 

次からは、ケース別での治療費を解説していきます。

2−1:従来のインプラント治療のケース

通常、上あごや下あごには、それぞれ14本の歯があります。

 

今までは上下のどちらかの歯を全て失った状態の場合には、8本〜12本のインプラントを入れて14本分の歯を補う方法が一般的でした。

2−2:オールオン4のケース

オールオン4でかかる治療費は、大きく分けて次の2つがあります。

 

・インプラントを入れる手術料

・最終的な被せ物

 

オールオン4では、片あごに4本のインプラントを入れて、最大12本分の歯を補うことができます。

 

つまり、通常のインプラントに比べるとオールオン4のインプラントは、かなり費用を抑えられるということです。

3オールオン4で治療費が抑えられる理由

オールオン4が従来のインプラント治療に比べて、治療費を抑えられるのは、次の3つの理由があります。

3−1:インプラントの本数が少ない

従来のインプラント治療では、片あごに8本〜12本のインプラントを入れる必要があり、費用が高額になるのがデメリットでした。

 

一方でオールオン4では、4本のインプラントだけで済みます。

インプラントの本数を減らして、費用を抑えています。

3−2:骨造成をしないケースが多い

総入れ歯を長年使っていた人は、あごの骨が薄く少ないケースがほとんどです。

 

一般的なインプラント治療では、自分の歯のように骨に対して真っ直ぐインプラントを固定させるので、骨の厚みや量がない場合には骨造成の処置が必要になります。

 

骨造成は、骨を増やす手術のことです。

 

骨造成の処置にはいくつか種類があり、骨を増やす難易度が高かったり、広範囲で処置をしたりする場合は費用が追加で必要になり、トータルの治療費が高額になりやすいです。

 

オールオン4の場合は、少ない骨の部分を避けて安定する位置にインプラントを入れることができ、骨造成をするケースがほとんどありません。

 

オールオン4は骨造成をしない分、治療費を軽減できます。

 

ただ、あごの骨の状態によっては、オールオン4の治療でも骨造成の処置が必要と診断されることもあります。

3−3:手術や通院の回数が少ない

例えば、従来のインプラント治療の方法で10本のインプラントを入れるとします。

 

1回の手術で10本のインプラントを入れることは、身体への負担が大きく2回〜3回に分けてインプラント手術をするのが一般的です。

 

その場合には、手術のたびに手術料や使用する材料費などが発生し、費用がかかります。

 

一方で、オールオン4の手術回数は、1回です。

 

1回の手術で終わらせることで、手術時にかかるコストを抑えて治療費の負担を少なくできます。

4オールオン4の治療費が80万円は安全?

最近では、「オールオン4の治療が80万円!」と表示している歯医者があります。

 

上下の治療をしても160万円ほどの治療費で済むので、魅力的に感じる一方、他の歯医者に比べて安すぎる値段で、本当に大丈夫なのか心配になりませんか?

 

オールオン4の治療費が相場に比べて格安なのは、次の理由が考えられます。

 

・マイナーなインプラントを使用している

・海外でインプラント手術を受けるのが条件

・一部の費用しか表示していない

 

それぞれについて、詳しく解説していきます。

4−1:マイナーなインプラントを使用している

例えば、オールオン4の費用を80万円と表示している歯医者は、ブラジル製のインプラントを使っていることがあります。

 

ブラジル製でも、品質の良いインプラントがあるのかもしれません。

 

しかし、日本や世界中の歯医者で使われているインプラントは、スイスやアメリカなどのメーカーが一般的です。

 

特に、オールオン4は通常のインプラントとは違う構造をしていて、特殊な製造技術が必要になります。

 

世界的に有名ではないインプラントを使用することで、患者さんに低価格で治療を提供できるかもしれません。

 

ただ、そういったマイナーなメーカーは、実績や安全性が確立されていないことが多く、トラブルが起きる原因になりやすいです。

4−2:海外でインプラント手術を受けるのが条件

インプラント手術をするのを日本ではなく、他の国でするのを条件に治療費を安く設定している歯医者もあります。

4−3:一部の費用しか表示していない

オールオン4の費用には、次の内訳が含まれているのが基本です。

 

・診査、診断料

・手術料

・仮歯料

・最終的な補綴(被せ物)料

 

しかし、「オールオン4が80万円!」と表示している歯医者は、手術料だけを意味していて、後で追加費用を請求されることがあります。

 

「思っていたよりトータルの治療費が高額になってしまった…」という結果になる方も少なくありません。

5オールオン4は信頼できる歯医者で治療をしよう

格安の値段でオールオン4を売りにしている歯医者には注意が必要です。

 

オールオン4をするときには、相場の費用内に収まっているか治療費の内訳が納得できる内容かを確認することが大切です。

 

また、「この歯医者で治療をお願いしたい!」という信頼も大事になります。

オールオン4は、安い治療ではありません。

 

治療をしたことを後悔しないためにも、処置内容と治療費が納得できた場合のみ、治療を受けるようにしましょう。

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