インプラント治療後はCTやMRI検査ができないって本当?

松川 眞敏
松川 眞敏
この記事の監修者
医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
https://e-implant-tokyo.com/smile-implant/

インプラントをするとCTやMRI検査ができないという噂を聞いて、不安になっていませんか?

 

30代頃から人間ドックを受けようと考えている人の割合も多く、検査ができないのは困りますよね。

 

そこで今回は、インプラント治療後にCTやMRI検査ができるのか検査を受けるときの注意点などについて解説していきます。

目次

1インプラント治療後はMRI検査できないという噂がある理由

結論から言うと、インプラント治療後はMRI検査が可能です。

 

では、なぜインプラントをしているとMRI検査ができないという噂があるのでしょうか?

それは、インプラントの素材が金属だからです。

 

MRI検査をする前には、「身につけている金属は全て外してください。」と言われます。

 

MRIは、電磁波を使った検査方法で、磁力のある金属を引きつける特性があります。

 

そのため、金属を身につけていると、強烈な磁力によって金属が引き寄せられてしまう原因になり、次のようなトラブルが起きる可能性があるからです。

 

・検査で画像の乱れが出て正確な診断ができなくなる

・金属が発熱する(その結果、火傷をする)

・MRIの機器が故障する

 

インプラントの素材は、金属が一般的です。

 

インプラントの素材が金属というだけで、MRIができないという噂が広がってしまったと考えられています。

 

では、次からインプラントの素材について詳しく説明していきます。

1−1:インプラントの金属は安全?

インプラントで主に使われている素材は、「チタン」または「チタン合金」という金属です。

 

チタンやチタン合金は金属の一種ですが、磁力がありません。

 

そのため、MRI検査で画像の乱れや金属が発熱するなどの、トラブルが起きる心配はほとんどありません。

 

また、インプラントに装着している被せ物は、ジルコニアやメタルボンド(金属)を使った素材が一般的ですが、お口に付けた状態でMRI検査を受けることができます。

 

例えば、お口の中にはインプラント以外にも、詰め物や被せ物を付けている人は多くいます。

 

その場合、詰め物や金属を外して検査をすることはほとんどありません。

 

歯科治療で使用する保険の金属や自費の金属は磁力がないため、問題なくMRI検査ができるからです。

 

ただ、MRIの撮影する角度によっては、インプラント周辺の画像に影ができることがあります。

2インプラント治療後のMRI検査で注意する「2つのこと」

インプラント治療後でもMRI検査は可能ですが、次のどちらかに当てはまる場合には、注意が必要です。

2−1:インプラントオーバーデンチャーを使用している

インプラントオーバーデンチャーとは、数本のインプラントを顎の骨に埋めて、その上から入れ歯を装着する方法です。

 

入れ歯の裏側には、インプラントとくっつくために磁石が埋め込まれているのが一般的です。

 

そのため、インプラントオーバーデンチャーを使用している場合には、MRI検査が受けられないことがあります。

 

この場合には、インプラントを取り除く必要はありません。

 

入れ歯に埋め込まれている磁石を取り外すだけで、MRI検査を受けることができます。

MRI検査後は、再び入れ歯に磁石を取り付けて使うことができるので、心配しなくて大丈夫です。

 

とはいえ、「入れ歯に付いている磁石を外すだけで本当に大丈夫なの?」と不安な人もいると思います。

 

日本歯科磁気学会が独自に行った研究では、磁石を外した入れ歯でMRI検査をすれば、ほとんど影響はないと発表しています。(引用:磁性アタッチメントとMRI

2−2:医療用のインプラントを使用している

歯科以外にも体内に埋め込む機器、医療用のインプラントと呼ばれるものがあります。

 

・心臓ペースメーカー

・人工内耳

・人工関節

・脳動脈クリップ

 

などといった医療用のインプラントをしている場合は、MRI検査ができないケースが多いです。

 

そのため、まずは医療用のインプラントを入れた担当医と話し合ってから、MRI検査を受けるようにしましょう。

3インプラント治療後のCT検査は問題ないの?

CT検査は、MRIと同様にインプラント治療後に問題なく行えます。

MRI検査は、電磁波で撮影しますが、CT検査はX線を使用します。

 

つまり、CT検査では磁力を使用していないので、インプラント治療後の撮影は可能です。

 

また、CTは被ばく量がかなり少なく、体への影響がほとんどないと言われるほど、安全性の高い機器になります。

4インプラント治療後でもCTやMRI検査はできる

インプラント治療後でも、MRI検査は可能です。

 

ただ、次の2つのケースは注意が必要です。

 

・インプラントオーバーデンチャーを使用している

・医療用インプラントを使用している

 

上記のどちらかに当てはまる場合には、事前に担当医に相談するようにしましょう。

 

また、CT検査は、MRI検査と同様にインプラント治療後も撮影ができます。

 

歳を重ねるほど、健康のことを考えて人間ドックや脳の検査などを受ける機会が多くなると思います。

 

インプラントがMRIやCT検査の妨げになることは、ほとんどありません。

そのため、インプラント治療をしようか迷っている人は安心してくださいね。

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