
- この記事の監修者
- 医療法人社団「朋優会」理事長。歯科医師・インプラント専門医。国際インプラント学士会(I.C.O.I.)メンバー。米国インプラント学会(A.O.)アクティブメンバー。欧州インプラント学会(E.A.O.)メンバー。O.S.I.アドバンスドトレーニングコース 講師。
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インプラントの手術を受けた後は、普段の生活において気を付けるべき事項があります。
その中には、食事や入浴といった日常的な行動や、飲酒などの習慣も含まれています。
手術後は、これらをどのように気を付ければいいのでしょうか。
また、いつまで気を付けているといいのでしょうか。
今回はインプラント手術後の日常生活における注意点についてまとめました。
目次
- 1.インプラントの手術後のお酒は?
- 1-1.インプラント手術前日まで
- 1-2.インプラント手術当日
- 1-3.インプラント手術1週間程度
- 2.インプラント手術後の食事の注意点は?
- 2-1.柔らかい食べ物から食べ始める
- 2-2.辛いもの、熱いものは避ける
- 3.インプラント手術後の入浴は?
- 4.その他気を付けたいこんな行動
- 4-1.歯ブラシを当てるのは抜糸まで控える
- 4-2.歯ぎしりが心配な場合はインプラント手術前に相談
- 4-3.手術当日の車の運転は控える
- 4-4.運動を控える
- 4-5.節煙・禁煙する
- 5.手術後は注意事項を守り、トラブルを避けよう
1.インプラントの手術後のお酒は?

インプラント治療は外科手術を伴う治療です。
どのような手術でも、手術後のアルコール摂取は厳禁とされていることが多いですが、インプラント手術も同じく、手術後の飲酒はNGとされています。
では、手術後のいつぐらいから、飲酒をどの程度しても大丈夫なのでしょうか。
手術前から、飲酒について確認してみましょう。
1-1.インプラント手術前日まで
インプラントの手術前の飲酒については、適量であれば問題は全くありません。
普段通りに過ごしていても大丈夫です。
しかし、アルコールの過剰な摂取は身体に様々な影響があります。
免疫機能を低下させる原因にもなるので、あくまで適量飲む程度で、飲みすぎには注意してください。
また、術後しばらく禁酒をすることを考えると、少しずつ飲酒量を控えるようにしていくのもいいでしょう。
1-2.インプラント手術当日
インプラント手術当日は、アルコールの摂取は厳禁です。
理由は以下の3つがあります。
【①炎症を悪化させるため】
インプラント手術後は、傷口が内出血して腫れるなど炎症が起こります。
この炎症は避けられないものではありますが、飲酒をして血流が良くなると、この炎症がさらに悪化することがあります。
また、これに伴い痛みが強くなったり、傷口から出血してしまうことも。
【②骨や筋肉の修復を遅らせるため】
アルコールを摂取すると身体に脱水症状が起こり、骨や筋肉の修復を遅らせます。
手術部の修復が遅れる、つまり傷口の治りが遅くなると、インプラントと骨の結合が遅れ、インプラントがぐらつきを起こすこともあります。
また、痛みの原因になることもあります。
【③アルコールの分解が傷口の回復を遅らせるため】
術部の傷口の回復のためには、酵素などのエネルギーが必要です。
そのエネルギーが、お酒を飲むとアルコール分解のために使われてしまい、傷口を治すエネルギーが足りなくなる状態になってしまいます。
これらのトラブルにつなげないためにも、手術当日は禁酒が基本です。
1-3.インプラント手術1週間程度
インプラント手術の日から3日程度は、痛みや腫れ、出血しやすい時期です。
また、痛み止めや抗生剤などを処方されることも多いため、飲酒はおすすめできません。
特に抗生剤はアルコールがその効能を妨げてしまうこともあります。
術後しばらく、薬を服用するように言われている期間は、お酒はやめておくことが賢明です。
薬の服用も終わり、痛みや腫れ、出血などのトラブルが見られなければ、少しずつ飲酒を再開してもいいでしょう。
ただし、痛みなどの違和感があったら飲酒を中止するようにしてください。
また、痛みなどのトラブルはなくても、自分の身体のためにも、飲みすぎには注意してください。
2.インプラント手術後の食事の注意点は?

食事面では、インプラント手術後、どのような点に気を付けるといいでしょうか。
2-1.柔らかい食べ物から食べ始める
手術後、麻酔が切れるまでは食事にも注意しましょう。
麻酔が効いている間は、口元に間隔がないため、熱さや痛みに気付きにくいです。
熱い食べ物を食べたり、誤って舌や頬を噛んだりなど、口内のやけどやケガに繋がる可能性があるので、飲食はできるだけ避けましょう。
どうしても食事をする場合には、ゼリーやプリン、ある程度冷ましたおかゆなど、軟らかい食べ物から食べ始めます。
麻酔が切れた後も、術後しばらく硬いものは避け、軟らかい食べ物を食べるようにしましょう。
おせんべいや飴などの硬いもの、ガムなどの粘着力のあるものは、傷口に強い力がかかったり、刺激を与えることがあります。
咀嚼は手術した箇所の反対側でするようにし、手術部に負担をかけず、ゆっくりと食事をするようにして下さい。
抜糸が終わったら、少しずつ普段の食事に戻しても大丈夫です。
2-2.辛いもの、熱いものは避ける
また、辛いものや熱い食べ物、飲み物は避けるようにしましょう。
辛さや熱さが傷口への刺激になり、痛みや腫れ、出血を引き起こしてしまうことがあります。
3.インプラント手術後の入浴は?

インプラント手術後の入浴も気を付けたいところです。
湯船に入ると、体が温まり、血流が良くなるため、腫れや出血を悪化させてしまう可能性があるからです。
飲酒と同じ原因ですね。
特に、熱いお湯につかるほど血行は良くなります。
そのため、湯船につかるのはやめておきましょう。
夏場など、どうしても入浴したいときがあるかもしれませんが、インプラント手術後1週間程度はシャワーだけで済ませるのがおすすめです。
ずっと入れないわけではないので、この期間だけは手術部の傷口の回復と、インプラントが安定すること、また免疫力を高めることを優先した生活を心がけましょう。
4.その他気を付けたいこんな行動

飲酒、食事、お風呂以外にも、日常生活の中で気を付けたい行動はあります。
4-1.歯ブラシを当てるのは抜糸まで控える
インプラント手術をした箇所に、直接歯ブラシを当てるのは抜糸まで避けるようにしましょう。
歯ブラシで磨いたことで、傷口の治りが悪くなることがあります。
歯磨き粉の使用も傷口への刺激になることがあるため、抜糸までは使用を控えてください。
その他、強く何回もうがいをすると、傷口への刺激になります。
軽くゆすぐ程度にしましょう。
4-2.歯ぎしりが心配な場合はインプラント手術前に相談
歯ぎしり、食いしばりは、術部に負担をかけてしまいます。
負担が続くと、インプラントの被せ物が割れたり、インプラント周囲炎になったりしてしまうリスクも考えられるので、術前の対処が必要です。
できれば、歯ぎしりや食いしばりが普段からある場合は、インプラント手術前に予め医師に相談し、ナイトガードを使って術部を守るなどの対策を必ずしておきましょう。
4-3.手術当日の車の運転は控える
手術では麻酔をしているので、その影響を考え、車の運転を控えるのがおすすめです。
通院も公共交通機関やタクシー、家族や友人に送り迎えを頼むようにしましょう。
4-4.運動を控える
運動をすると、飲酒やお風呂と同じように血流が良くなり、痛みや腫れが悪化することがあります。
インプラント手術後は3日程度安静にするようにし、4日目以降は軽いウォーキングなどの運動から開始するようにしましょう。
仕事はオフィスワークなどであれば手術翌日から再開しても問題ありませんが、力仕事や立ちっぱなし、動きっぱなしなどの運動量の多い仕事の場合は、医師と相談して再開の時期を決めてください。
4-5.節煙・禁煙する
喫煙はインプラント手術後の粘膜の治癒に悪影響を与えます。
タバコを吸うと、歯肉の血行を悪くしてしまうので、インプラントが定着しにくく、また傷の治りが悪くなります。
傷の治りが遅くなると、化膿してしまうこともあります。
そのため、少なくとも手術前後1週間は禁煙、またできれば8週間は節煙するようにしてください。
歯科医師によっては、禁煙することを条件に手術を行う医師もいます。
それだけ、喫煙がインプラント手術の成功に、影響を与えるということです。
また、喫煙は歯周病の悪化にも影響することがあります。
インプラントの寿命にも影響します。
このようなインプラントのトラブルのリスクを避けるためにも、インプラント手術を機に、禁煙を考慮するのもいいでしょう。
5.手術後は注意事項を守り、トラブルを避けよう

インプラント治療は、外科手術を伴う治療です。
そのため、虫歯治療や歯周病治療などの歯科治療よりも、治療後、日常生活の中で気を付けないことがたくさんあります。
一つ一つ意識し、注意事項を守っていくことが、インプラント手術後のトラブルを避ける一番の近道です。
手術後、日常生活を送る中で、こんなことはしていいのか、あまり良くないのか悩んだことは医師に相談するのがいいでしょう。
傷口が回復し、インプラントが安定すれば、自分の歯のように何でも食べられる日が近づきます。
その日が少しでも早く来るよう、手術後は無理をせず、注意しながら生活をしていきましょう。









